プレゼントイメージ

バレンタインデーに出した1通の手紙

十数年前私が高校の頃に片思いの彼がいました。
バスケ部のキャプテンで色が浅黒くとても爽やかな笑顔が印象的な彼で、当時同級生、下級生からモテモテでした。
付き合っている彼女はいない様子でスポーツや勉強に毎日精を出し、学校と家の往復だけの生活を送っていました。
クラスも同じでいつも彼の横顔を見ながら授業を受けていました。
春の日差しが彼を通してうららかに香るひと時がたまらなく大好きで時々笑った顔があどけない少年のような彼に日に日に好きになっていました。
勉強もできる優等生で周りのみんなの憧れの的でした。
「好きな人はいるのかな」そんなことばかりを考えて過ごす毎日で、今年のバレンタインデーには本命チョコをプレゼントする意気込みでした。
多分きっと私なんかには目を向けてはくれないだろうな、そんな気持ちでしたがどうせ片思いで終わるのなら告白だけは悔いの無いようにしておきたいと思っていました。
時々彼はクラスの女の子からも告白を受けている様子が目に見えて分かりました。
私はもどかしい気持ちを胸に秘めながら2月14日が来る日を待ちわびていました。
いよいよ明日という時に心を込めてバレンタインデーの本命チョコを作りました。
失敗しながらデコレーションをし1通の手紙を添えることにしました。
内容は、窓辺にいる君のことが大好きです。
バスケのシュートの時の君の横顔が大好きです。
いつも前向きで頑張っている君が心から好きです。
そんな内容の手紙を書きました。
思い通りストレートに伝えようと考えこのような内容になりましたが、当日彼に無事渡すことができました。
私の他にも沢山渡す子はいましたが、告白せずに卒業だけはしたくない気持ちがあったので後悔はありませんでした。
その後学校で彼と会い、私は恥ずかしくてまともに彼の顔を見ることはできませんでしたが、彼から1通の手紙をもらいました。
私の下駄箱の中にそっと入れてありました。
「先日はチョコありがとう、とても美味しかった、よかったら今度の日曜日映画に行きませんか。」そう書いてあり最後に携帯番号とメルアドが書いてありました。
嘘、嘘、これって現実なの、そう私は叫びました。
心の底から感動しあふれ出る涙が止まりませんでした。

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