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私が就職祝いでもらって一番嬉しかったもの

私が就職したのは今から20年以上前のことになりますので、もうあまり詳しいことは覚えていないのですが、もらった就職祝いの中で、腕時計がとても嬉しかったのを覚えています。
腕時計と言っても、自分でも買うことができるような安物ではなく、一生物になるような高級品でした。
それを私にくれたのは祖母だったのですが、「可愛い孫が社会人になるのだから」と無理をして、張り込んでくれたようです。
外国製のとても良い時計だったので、電池が切れてしまっても、そこらにある普通の時計店では電池交換を断られてしまうことが多く、いつもデパートの時計・宝飾品コーナーに入って電池交換をしていました。
そこの店員さんに「とても良い時計なので、数年おきにメンテナンスに出すようにすると、かなり長く使えますよ」と言われ、時々メンテナンスに出しています。
メンテナンスに出すと、1ヶ月位時計が戻ってこないのですが、大切に取り扱っていたせいか、今でもちゃんと動いています。
私にその腕時計をくれた祖母は、その後10年位経った頃に亡くなってしまったので、私にとっては、大事な祖母の形見の品にようになっています。
腕時計をしていると、洋服の袖口が擦り切れてしまったり、暑い時期には汗で蒸れて腕がかぶれてしまったりすることがあるので、ここ数年は腕時計をして歩かないようになりました。
腕時計をしていなくても、持ち歩いている携帯電話で時間を知ることができるので、さほど不自由を感じないのです。
でも、止まってしまうと嫌なので、2年に1回は電池交換をしにデパートへ持って行くようにしています。
時々、その腕時計を取り出して眺めていると、幼い頃にたくさん可愛がってもらったことや、私に就職祝いをくれた頃の元気な祖母の姿が思い出されて、なんとも懐かしい気持ちでいっぱいになります。
就職して初月給をもらった後、就職祝いのお返しのつもりで、祖母をデパートへ連れていき、洋服を買ってあげたことがありました。
「好きなのを選んでいいよ」と言ったのに、祖母はあまり高くはない洋服を選びました。
店員さんに「孫が給料で買ってくれるんですよ」と嬉しそうに言っていた姿や、何度も何度も「ありがとうね」と言っていた姿が思い出されてしまって、不覚にも涙が出てきてしまいます。
祖母が私にくれた就職祝いの腕時計は、私に懐かしさと切なさを同時に思い出させてくれます。
腕時計を見るたびに、生きているうちにもっとおばあちゃん孝行をしておけばよかったと考えてしまいます。

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