プレゼントイメージ

病院に届いたかわいい誕生日のケーキ

3年程前のことです。
子供の頃から胃腸が弱かった私は、子育てに仕事にと毎日忙しく過ごすうちに、知らず知らず体調を崩し、気がついた時は、手術をしなければならない状態になっていたのです。
当時、娘は小学校1年生で、まだまだ母親の手を必要とした年齢でした。
しかし、入院しなければならないことになり、泣く泣く母に預け、私は療養生活に入りました。
入院していた病院は自宅から車で往復2時間かかるところだったので、平日は夫が仕事帰りに立ち寄ってくれましたが、娘は学校があるので週末だけ来てくれました。
毎回病院に来る度に、折り紙やお手紙を添えて渡してくれるのですが、お世辞にもキレイとは言えない字を見ながら、情けなくなるやら、愛おしくなるやら複雑な感情が渦巻きました。
入院生活は1カ月続き、ちょうどその頃、手術が行われました。
その数日後、平日なのにも関わらず娘がやってきました。
季節は春でしたが、まだまだ寒い日が続く時期で、顔を真っ赤にした娘がニコニコしてやってきたのです。
娘の手には、小さな箱が握られていました。
そして、私の顔の前にその箱を差し出しました。
私は、「一体何かな」「手術が無事終わったご褒美かな」と1人でブツブツ言いながら、その箱を開けると、中には小さなケーキが入っていたのです。
ケーキは、クッキーやチョコレートのお菓子を組み合わせて作った簡単な物でしたが、とても可愛らしく、カラフルな物でした。
すると娘が大きな声で、歌を歌い始めたのです。
それは、ハッピーバスデーの歌だったのです。
実は、この日は私の誕生日だったのです。
しかし、私は体調のこともあり、自分自身の誕生日すら覚えておらず、娘に言われて初めて気がついたのでした。
後で母に聞いたのですが、母も父も夫もこの非常事態に私の誕生日をすっかり忘れていたそうです。
しかし、娘だけがしっかり覚えており、前日、母にスーパーに連れて行くようせがみ、自分でこのミニケーキを作ったと言うことです。
私はこの話を聞いて目頭が熱くなり、娘の前で思いっきり泣いてしまいました。
そして、バースデーカードをそっと渡してくれたのですが、誤字脱字のオンパレードで感動の涙も吹っ飛びました。
今でも毎年思い出す誕生日の思い出です。

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