プレゼントイメージ

私と弟で計画した母の誕生日

私の家は母子家庭でした。
私と弟の世話は祖父母が主にしてくれて、母は日中も夜も働いていました。
日曜日くらいしか母とゆっくり過ごせませんでしたが、子どもの頃はそれが当たり前だと思っていました。
今思うと、相当大変だったと思いましが、母から疲れたとか辛いとか聞いたことがありませんでしたし、いつも穏やかでみんなに好かれていた母は、私と弟の自慢の母親でした。
私が小学校高学年くらいと時だと思いますが、母に内緒で、弟と二人母の誕生日を祝おうと計画したことがありました。
といってもお金はあまりありませんので、高価なプレゼントを贈るのは無理です。
当時私は家事をよく手伝っていたのもあって料理が大好きで、弟と二人でクッキーを作ることにしました。
材料費は、自分たちのお小遣いと、足りない分は祖母に出してもらいました。
私が弟に指示しながら、完全に二人で作りました。
できあがったものは、様々な形で焼きむらもありましたが、なんとか完成。
かわいくラッッピングして(と言ってもチラシ等を使ったと思います)それぞれお手紙を書いて、準備万端です。
母の帰りを待ちました。
ソワソワしながら待ち、やっと母が帰宅し、待ちきれない私たちは玄関で「おかあさんお誕生日おめでとう。」と手紙とクッキーを渡しました。
母はかなり驚いていました。
部屋に入ってから手紙を読み、母は泣いてしまいました。
後にも先にも、母の涙を見たのはその時が初めてだったと思います。
すごく喜んでくれたので私も弟も大満足です。
みんなで一緒にクッキーを食べました。
月日が流れ、私は結婚することになりました。
結婚式の前日、母から一通の手紙をもらいました。
色々書かれていた中で、その誕生日のことも書いてあり、母はすごく嬉しくて今でもその手紙をとってあること、その時のことはずっと忘れられない、と綴ってありました。
その手紙を読み、私は涙が止まりませんでした。
それからまた月日が流れ、私の子どもが字を書けるようになったある年の私の誕生日、息子から手紙をもらいました。
たどたどしい字で「ままだいすき。ありがとう。」と書いてありました。
本当に嬉しかったです。
もちろん私の宝物です。
贈り物は気持ちなんだ、と改めて思いました。
一生忘れられない誕生日がまた増えました。

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